企画部職員インタビュー
未来の名古屋経済を描いて
行政に働きかける仕事
愛知県立大学 日本文化学部卒業
大学1年から大学祭実行委員会に所属し、MC、裏方(進行管理や企画)を経験。学生時代に友人と「名古屋旅」と称して大須商店街や名古屋城を回った際に、改めて「名古屋っていい街じゃん!」と実感。まちづくりの仕事に興味を持つ。公共団体などを視野に入れて就職活動をするなかで、大学内の説明会で名商のことを知る。
現在の仕事内容を教えてください
私が所属する企画ユニットは、大きく分けるとシンクタンク機能と、名商のビジョンや事業計画を立てていく機能とがあります。
私が担当しているシンクタンク機能について、もう少しご説明します。まず、この地域の中小企業が抱える課題……昨今の価格転嫁や人手不足なども含めて、名商の会員企業は今どういう状況なのかを、アンケート等を使って調査します。その際に具体的な声を聞くため、企業に訪問してヒアリングを実施しています。
それらを踏まえて、国や県・市に対する要望書や提言書をとりまとめたり、名商会頭のメッセージを作成すること等が使命になります。調査項目には売上高などの定例調査に加え、その時期に特有のトピックスも盛り込んでいます。
私自身は文学部出身で、経済について専門的に学ぶ機会がないまま、名商に入所しました。今は日々勉強しながら、業務に関連する知識を身に付けています。例えば、新聞に目を通し、読み切れない場合は夜の経済ニュースを見るようにしています。正直なところ苦手意識のある分野でしたが、企画ユニットでの仕事を通して、あまり理解できなかった経済ニュースが少し分かるようになってきました。一定の経済知識は、名商の仕事をするうえで必須になると思うので、若いうちにこういう経験ができているのはありがたいです。
入所して印象的だった仕事や出来事はありますか?
入所1年目で、商務交流部 ビジネスマッチングユニットに所属していたころに携わった、「クラウドファンディング」の事業です。当時、コロナ禍で苦労してきた中小の飲食店や食品メーカーのなかには、「厳しい状況でも何かしたい」という前向きな事業者もいらっしゃいました。そうした事業者がクラウドファンディングに挑戦するお手伝いをしました。クラウドファンディングで支援を集めるには、支援者の目に留まる情報をホームページに掲載する必要があります。私はこのページ作成のサポートも行い、事業者に寄り添って、これまでの歩みや、こだわりなどを引き出すよう努めました。事業者から「自社を振り返る機会が持てた。こんなに応援してくれるお客さんがいることに気づけた」と直接、感謝の言葉をいただくことができ、とても嬉しかったです。
仕事を通して企業や地域に
「インパクト」をもたらしたことは?
中小企業の皆さんは、国や自治体に対して「こうしてほしい」ということがあっても、自分たちだけの力で要望を通すことは難しい場合があります。だからこそ、名商が担う行政への要望活動というのは、とても大きなインパクトがあると思っています。中小企業の生の声をもとに、地域経済の声として要望書をまとめ、毎年知事や市長との懇談会の機会を設けて直接要望を行っています。その結果、要望書の内容が実際に愛知県や名古屋市の予算に組み込まれることもあり、大変やりがいのある仕事だと感じています。
名商はどんな雰囲気ですか?
一緒に働く仲間にはどんな人が多いですか?
上司や先輩の皆さんはとても前向きな方が多く、若手のやりたいことを応援してくれます。現在所属しているユニットのメンバーは4名いて、年齢も経歴もさまざまです。銀行から出向されている方や、中途採用の方もいます。名商という組織の外側からの意見も集まってくるため、いろいろな考え方や知見を身に付けられました。
ある先輩は、私が仕事で行き詰ったときに話を聞いてくれ、「上司にいつまでに確認が必要で、だからこの作業はこの日までにやらなきゃいけない」と、仕事の進め方をとても細かくアドバイスしてくれました。仕事のやり方の部分でフォローしていただけたのは、とても心強かったです。
10年後の目標は?
尊敬する先輩方は会員企業さんとのつながりを大事にされていて、「会議所の○○さん」と名前で覚えてもらうほど、信頼関係を築かれているんです。私も会議所で相談するならこの人と思ってもらえて、いつでも頼ってもらえるような存在になりたいですね。